音楽 三島由紀夫
2006年の秋〜冬にかけて三島由紀夫を読もうと思っている。
で、以前に「金閣寺」で挫折を味わったボクはもう少し読みやすいものをと思って、婦人雑誌に掲載されていたというこの作品を読んでみた。
いやぁ凄い。読みやすいんだけど、全然薄くなくって構成などもほぼ完璧だと思った。
それに各所に散らばる魂を鷲づかみにするようなリリックの数々。脱帽。
不感症を「音楽が聴けない」という比喩で訴える美しい女性と精神分析家の話で、まぁ、フロイトの説を中心にしていることから現代の心理学から見れば古いんだろうけど、そういうのが気になる人は現代心理学入門とかの専門書を読めばいいわけで、ボクは小説としてとても楽しめた。
まさにorgasmというこのサイトのタイトルに相応しい内容。
倫理を破ったからこそ見える神聖さ。最底辺のドヤ街の片隅でみるキリスト誕生の白昼夢。
下水を通った天使と路上を通った天使は、最終的に同じように汚れてしまっていたというペリーファレルの言葉を思い出したりして、心の中をバックパックできたよ。