ユリイカ―現代俳句の新しい波―を買う。
内容的には易しかったり難しかったり。
それでも勉強になった。
ギターを始めた頃、楽器の雑誌を見てもチンプンカンプンだったけれど、
続けているうちに知識と知識が繋がって、膨らんでいくことっていうのはあるものだ。
学校を卒業してからの方が、現代国語面白い。
俳句―魂の一行詩―を始めてから、
・歳時記から美しい言葉を知ることが出来た。
・空白の時間がなくなった(想像力の旅はいつでもどこでも可能である)。
・自分がどのような指向を持つか、後から客観的に見ることができるようになった。
・実体験の強さを信じるようになった。
ついこの間から始めたものだけれど、少しずつ変化する。深く深く。
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#####以下報告
雷も幽霊も夜も猫のもの
雷(らい)の音呼吸を忘れた犬は死ぬ
みんな寝たんで蝸牛(かたつむり)の顔真似
どのような拘束具であれ揚羽(あげは)舞う
明易(あけやす)し寝床で青の歌を聞く
寝冷子(ねびえご)の嘔吐この手にぬくくあり
まだ青き尻にはびこる汗疹(あせも)憎し
くだるとかくだらないとか水中り(みずあたり)
蛇が押す陰陽(いんやん)くるくる回りけり
夏雲を吸い込みて夜子ら膨らむ
五月闇人である必要はなし
悪霊はにらめっこ弱し俺の勝ち
逃避行あのコは夏の秘密基地
三十年いまだ天道虫(てんとうむし)空へ
真夜中を横切る蝿が黒く燃ゆ
西日射す鴨居(かもい)に吊されたる夫人
出目金を入れた次の日赤が死ぬ