(photo by mojolovich)
「風鈴と天使のブラがぶらさがる 斉田仁(異熟)」
という句がとても好きで、折りに触れて口にしている。
そこで、自分なりにどうして好きなのかを考察してみた。
ひとつには僕が乳房や、それに繋がるブラジャーが比較的好きであるということがあろう。
しかしそれだけでないと思うのは、風鈴がぞんざいに吊られていて、その隣にはブラジャーが干されている。
マンションのベランダだろうか。ということはパンツもあるだろう。虫コナーズもあるだろう。
夏の昼下がりの既視感。それが俳句にしているところがかっこいい。
あと、「天使のブラ」という言葉の、聖と俗とが含まれているが圧倒的に俗の勝ち、みたいなところも好きだ。
下に書いてある「たまに揉む乳房も混じり花の宴」という句もそうなんだけれども、人妻感不倫感。
人妻というだけでなんだかエッチな気がして想像が刺激されるわけである。
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ハイクラブで採っていただいた5句です。とても勉強になっております。
油菜を抱いて逐電しておりぬ
たまに揉む乳房も混じり花の宴
ノートに書いて全部忘れる春の山
すみれ野にモヒカンひとり転がりぬ
鷹鳩と化してかすかべ防衛隊
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