二ヶ月ぶりの息子

 

二カ月ぶりに息子に会った。

何も言わず一直線にしがみついてきた。

一緒に晩飯を食って、風呂に入った。

 

湯船の中で、もう一緒には暮らせないかも知れないことを話した。

息子はうなづいただけで、先に風呂を出て行った。

 

九歳にしては幼すぎるところがあるから、上手く伝わらなかったのか・・・。

もしそうなら彼がわかるまで、そして、わかるように言わなきゃならない。

どこかにそんな方法があるとしたら、できるだけショックを与えないように伝えてやらなきゃ。

そんなことを考えながら頭を洗っていたら視線を感じた。

見ると、扉の隙間から息子が俺を見てた。

 

目には砕けちった心が、きらきらしていた。

息子の顔がだんだんとくしゃくしゃになっていくのを、俺はただずっと見てた。

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