Live at Reading  Nirvana

20091216waterpaint4

90年代初頭。
マイロは僕の中にまだ大人しく眠っていた。
マッチョな友達達はみんなデートなどしている間、僕はニキビ面のままペニスを握り締め、女性にも好かれず、鬱屈したり、ギターを触ったりしていた。

カートコバーンは野良犬のように無骨でナイーブで汚らしかった。
多くの野良犬がそうであるように澄みわたる瞳を持ったその青年の音楽は、僕や僕のような人たちや僕の中のマイロにとって極上のミルクだった。

彼はこれ以上ないくらいの美しいメロディーに汚らしいノイズを重ね合わせ、濃いブルーの透き通った液体に暗さと激しさを閉じ込める天才だった。

アルバムを一枚作って頂点に立ち、
結婚して子供を作って、
もう一枚アルバムを作って、
自殺した。

二枚目のアルバムは年に何回かマイロと二人で聴く。
つまり具体的な人間としては独りで聴く。
澄みわたる瞳が小一時間僕の真ん中に居座る。
ただそれだけのことだ。

Live at Reading
Nirvana
B002MRROKI

Leave a Reply