翻訳家が必要

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会話を始めた筈だったが、結局、荒れ狂う夜の海に放り込まれただけだった。

今、僕は溺れている。

いつだって良い道を歩いていたらダートコースになっているのだから。

迷走しながら瞑想。

他人はシンプルで簡単な解決方法を指差すけれど、それはあまり良い案とは思えない。

僕にとって良い案とは泥沼のようなアイデアだ。追い込み呑まれ喰われるような。

それでもそれが人間と人間をほどけぬように結び付けるか、あるいは決定的な決裂を生むかしかないというのだから。僕はそれを選択する。

ある人は人生を「ただの大きな過ちだ」と言った。

僕はそれに賛成する。

なぜならば多分、小さな過ちよりも大きな過ちの方がずっといいと思うから。

ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)
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