見る人

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私は弱い。という人がいて、
本当にその人は弱かった。
でもとても頑張っていた。
私は見てた。

彼は、
草臥れた人の心に水を上げたり、
大事なものを守るのに疲れた人と代ってやったり、
消えかけた蝋燭を風から守ったり、
そんな役にも立たないことをする人だった。
私は見てた。

結局、彼は倒れてしまって、
指ひとつ動かさなくなった。
彼の上に雨が降って、可哀想に凍えていた。
ぶるぶるしながら彼は雨を飲もうと喘いでいた。

私は温かいスープをやろうかと思った。
私は毛布をやろうかと思った。
それとも、お屋敷を立ててやろうかと思った。
いっそ世界中のお金を集めて彼の前に置こうかと思った。
残念なことに私は一つしか叶えらない。
結局、私は聞くことにした。
何が望みか、聞いてみようと思った。
彼は、
「見ててくれたのなら、ずっと見ててくれ」と言った。
それから立ち上がり、
歩きはじめた。
ざっしゅ
ざっしゅ
ざっしゅ
ざっしゅ
私は見てる。

見る人」への4件のフィードバック

  1. ママレモン

    あたしも見てる
    でも見てるようで見てもらってるかも?

    草臥れても歩き続けていられるもの…

  2. mojolovich 投稿作成者

    ママレモンさん

    お互いさまだね!

  3. ガングリコ

    見守ってあげたのですね。きっと嬉しかったと思いますし、元気が出たと思います。
    ほっこり、ゆっくり。
    進む。

  4. mojolovich 投稿作成者

    > ガングリコさん
    うん。見守った。ゆっくりほっこり進むといい。
    そうしたら、開けていくもの。

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