びしゃびしゃになる

6月 8th, 2014

紫陽花が咲いている。もう梅雨だ。

雨が降りまくる。

雨が降りまくれば、

街はびしゃびしゃになる。

車はびしゃびしゃになる。

俺もびしゃびしゃになる。

みんなびしゃびしゃになる。

生きていれば雨に濡れなきゃならない。

朝起きたら、感情が擦り切れていた。

出勤すると訃報がひとつ。

俺がどうであろうと、地球は回っているんだなぁなどと思う。

当然のことだけど、いつかは俺も死んじまうんだろう。

死ねばみんなカラカラだ。

それなら、生きてるうちは雨に濡れておくべきなのかもしれない。

 

 

頭抱へて白い夏野を抜けられず

5月 26th, 2014

 

どうしても俳句を作ってしまう。

依存しているのだ。

人間はなんにでも依存する。依存していない人間なんていない。

それが良いものか悪いものか、答えはずっと後になるまでわからない。

それでも僕はアナフラニールを齧りながら作り続ける。

 

 

蝶の眼に映らぬ者として眠る

恋猫のじつとしてゐる草野球

弟は蝶と話したかもしれぬ

座布団のてらりと夏の来たりけり

生傷をもちて五月の風の中

黄金週間右眼二重になつてをり

暮春かな水の流れに影のあり

頭抱へて白い夏野を抜けられず

母の日の臨海工業地帯かな

耳たぶを蚊に食はれたり恋したり

父がふと空を掴めばてんとむし

薔薇咲いてごつこ言へばごつこなり

 

 

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地球防衛軍的気分

3月 12th, 2014

 

隣のカラオケスナックからの音漏れに不思議な倍音が混じっている。

夜が深くなっていく。

酔っぱらいががなりたてているのに、とても静かだと思う。

地球は夜になるためにまわるんだし、僕のためにまわる。

自分のためにまわっている星だからこそ救いたいと思う。

 

夜が深まるにつれ、

地球防衛軍的気分になって、

 

ただ寝るだけ。

 

そうしていれば、僕の地球はまわり続ける。

ちゃんと確認したことはないけどさ。

二ヶ月ぶりの息子

1月 24th, 2014

 

二カ月ぶりに息子に会った。

何も言わず一直線にしがみついてきた。

一緒に晩飯を食って、風呂に入った。

 

湯船の中で、もう一緒には暮らせないかも知れないことを話した。

息子はうなづいただけで、先に風呂を出て行った。

 

九歳にしては幼すぎるところがあるから、上手く伝わらなかったのか・・・。

もしそうなら彼がわかるまで、そして、わかるように言わなきゃならない。

どこかにそんな方法があるとしたら、できるだけショックを与えないように伝えてやらなきゃ。

そんなことを考えながら頭を洗っていたら視線を感じた。

見ると、扉の隙間から息子が俺を見てた。

 

目には砕けちった心が、きらきらしていた。

息子の顔がだんだんとくしゃくしゃになっていくのを、俺はただずっと見てた。

ハイクラブ1月号 空色に着ぶくれ空を見てゐたる

1月 11th, 2014

ハイクラブ最後の投稿は4つ採っていただく。

ひどい精神状態で、やめておこうかとも思ったのだけれど、地野獄美さんに

「落ち込んだ時には落ち込んだ時の良さが出るはずです」

と励ましていただいて投句した。

 

俳句を作り始めた時に僕が大事にしようと思っていた二点を思い出した。

・自分を少し離れてみること。

・目の前のものを一旦まるごと引き受けてみること。

うん、心に風が通った。地野さんありがとう。

 

最後に

佐藤文香さん、一年間ありがとうございました。

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文旦のトミカタウンを押し潰す

ポインセチアここから先は痴呆棟

空色に着ぶくれ空を見てゐたる

水洟がアンモナイトに垂れてをり

 

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ハイクラブ12月号 心臓や天体望遠鏡は冷ゆ

12月 31st, 2013

Starry Night Face Art
今年はいろいろなことが起こった。

起こったのか起こしたのか。たぶんその両方なのだろう。

ここまで来たら、自分に正直にやるしかない。

 

ともかく、ハイクラブ12月号では3句採っていただいた。

心臓や?の句にはコメントも頂けて嬉しかった。

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心臓や天体望遠鏡は冷ゆ

ゆく秋の鬼のパンツを脱がしけり

保育所の窓は低けれ秋のくれ

 

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一つの感情として腹を撫でる

12月 19th, 2013

 

俺の考える愛ってのはそんな大層なものじゃない。

ケツを突っついたり、大声で喚きあったり、手をつないだり、ただそれだけのことだ。

お金なんて全然大事なことじゃない。

 

俺は息子の腹を撫でるのが上手かった。

彼も腹を撫でられるのが好きだった。

それから、まつ毛をそっとなぞるのも気に入ってた。

布団の中で、いつまでもやってくれとせがんだ。

そして俺は、彼が眠るまでいつまでもそれをやることが出来た。

もっと小さい時は、彼を抱いて一緒に駐車場を見てた。

団地の駐車場に車が出入りするのを見るのがお気に入りだったから。

 

子供に責任を持てって言う人がいるけど、それは違うと思う。

人間はみんな別々の世界に生きてる。

世界に対して責任を持てる奴なんて誰もいない。

 

俺はただ、一つの感情として息子の腹を撫でれないのが悲しいだけだ。

 

空色に着ぶくれ空を見てゐたる

11月号ハイクラブ 秋澄んでピアノ調律師にも海

12月 3rd, 2013

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(photo by mojolovich)

佐藤文香さん選のハイクラブ。今回は5句とってもらえた。

順位も過去最高だったかもしれない。

 

ステレオの中の空洞小鳥来る

押しピンのななめに刺さる村祭

漢字ドリルの分厚く二百十日過ぐ

秋澄んでピアノ調律師にも海

ロボットの脚の外れて星月夜
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10月号ハイクラブ 新涼や汚さぬやうに下着脱ぐ

11月 9th, 2013

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(photo by mojolovich)

 

10月号ハイクラブの報告。

今回は大幅に順位が落ちたんだけれど、上位の人達の作品は半端なかった。

以下、掲載句。

新涼や汚さぬやうに下着脱ぐ

夜店より鼠になつて戻り来し

コピー機にひかり溢るる雨月かな

天高し女ジャグラー開脚す

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眠剤は癖になりませんか?

10月 26th, 2013

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(photo by mojolovich)

癖になるといって眠剤を嫌がる人が居る。

健康マニア以外の人も、である。

「癖になって、ないと眠れなくなったら怖い」

と言う。でもそれは汚れずに生きていこうとするようなもので、

生きていれば、人間は汚れていく。

 

寝る前にアルコールを飲まないと眠れない人は多いが、

科学的にはアルコールで眠るというのは質のいい睡眠を阻害すると言われている。

「アルコールは癖になりませんか?」

 

薬は効果だけが凝縮されたものだから、印象が強烈なのだろう。

僕は別になんとも思わない。

癖になったとして、百年そこそこの人生じゃないか。

 

「ところでおじさん、その血圧の薬はあと何年飲むのですか?」

 

#####追記
睡眠薬をネットで手に入れたい方は~

通販感覚で購入可能。

▲「睡眠ケア」と入れて検索してみて下さい。