Posts Tagged ‘俳句’

頭抱へて白い夏野を抜けられず

月曜日, 5月 26th, 2014

 

どうしても俳句を作ってしまう。

依存しているのだ。

人間はなんにでも依存する。依存していない人間なんていない。

それが良いものか悪いものか、答えはずっと後になるまでわからない。

それでも僕はアナフラニールを齧りながら作り続ける。

 

 

蝶の眼に映らぬ者として眠る

恋猫のじつとしてゐる草野球

弟は蝶と話したかもしれぬ

座布団のてらりと夏の来たりけり

生傷をもちて五月の風の中

黄金週間右眼二重になつてをり

暮春かな水の流れに影のあり

頭抱へて白い夏野を抜けられず

母の日の臨海工業地帯かな

耳たぶを蚊に食はれたり恋したり

父がふと空を掴めばてんとむし

薔薇咲いてごつこ言へばごつこなり

 

 

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ハイクラブ1月号 空色に着ぶくれ空を見てゐたる

土曜日, 1月 11th, 2014

ハイクラブ最後の投稿は4つ採っていただく。

ひどい精神状態で、やめておこうかとも思ったのだけれど、地野獄美さんに

「落ち込んだ時には落ち込んだ時の良さが出るはずです」

と励ましていただいて投句した。

 

俳句を作り始めた時に僕が大事にしようと思っていた二点を思い出した。

・自分を少し離れてみること。

・目の前のものを一旦まるごと引き受けてみること。

うん、心に風が通った。地野さんありがとう。

 

最後に

佐藤文香さん、一年間ありがとうございました。

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文旦のトミカタウンを押し潰す

ポインセチアここから先は痴呆棟

空色に着ぶくれ空を見てゐたる

水洟がアンモナイトに垂れてをり

 

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ハイクラブ12月号 心臓や天体望遠鏡は冷ゆ

火曜日, 12月 31st, 2013

Starry Night Face Art
今年はいろいろなことが起こった。

起こったのか起こしたのか。たぶんその両方なのだろう。

ここまで来たら、自分に正直にやるしかない。

 

ともかく、ハイクラブ12月号では3句採っていただいた。

心臓や?の句にはコメントも頂けて嬉しかった。

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心臓や天体望遠鏡は冷ゆ

ゆく秋の鬼のパンツを脱がしけり

保育所の窓は低けれ秋のくれ

 

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一つの感情として腹を撫でる

木曜日, 12月 19th, 2013

 

俺の考える愛ってのはそんな大層なものじゃない。

ケツを突っついたり、大声で喚きあったり、手をつないだり、ただそれだけのことだ。

お金なんて全然大事なことじゃない。

 

俺は息子の腹を撫でるのが上手かった。

彼も腹を撫でられるのが好きだった。

それから、まつ毛をそっとなぞるのも気に入ってた。

布団の中で、いつまでもやってくれとせがんだ。

そして俺は、彼が眠るまでいつまでもそれをやることが出来た。

もっと小さい時は、彼を抱いて一緒に駐車場を見てた。

団地の駐車場に車が出入りするのを見るのがお気に入りだったから。

 

子供に責任を持てって言う人がいるけど、それは違うと思う。

人間はみんな別々の世界に生きてる。

世界に対して責任を持てる奴なんて誰もいない。

 

俺はただ、一つの感情として息子の腹を撫でれないのが悲しいだけだ。

 

空色に着ぶくれ空を見てゐたる

11月号ハイクラブ 秋澄んでピアノ調律師にも海

火曜日, 12月 3rd, 2013

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(photo by mojolovich)

佐藤文香さん選のハイクラブ。今回は5句とってもらえた。

順位も過去最高だったかもしれない。

 

ステレオの中の空洞小鳥来る

押しピンのななめに刺さる村祭

漢字ドリルの分厚く二百十日過ぐ

秋澄んでピアノ調律師にも海

ロボットの脚の外れて星月夜
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9月号ハイクラブ とびうをや愛といふ字は混み合へり

火曜日, 10月 15th, 2013

もう秋だ。

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蝉取りに出かけし家のルンバかな
十代の脚はすとんと涼しかり
夏期休業S字フックにぶらさがる
とびうをや愛といふ字は混み合へり
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8月号ハイクラブ 炎昼の拳で潰す段ボール

土曜日, 8月 31st, 2013

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(photo by mojolovich)
 
8月号のハイクラブでは、四句採っていただいた。

調子は良くないけど、俳句は作り続けている。

それにしても、この夏は忙しかった。

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夏痩せてワウワウペダル踏んでをり

炎昼の拳で潰す段ボール

おしぼりやまぶたの裏のみづすまし

八月の児童代表濡れてをり
 
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7月号ハイクラブ まぶしきはサイハイストッキング首夏

水曜日, 7月 17th, 2013

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(photo by mojolovich)

起きてまづ金魚の水のあとまわし

起きてまづ金魚の水のあとまはし

むぎのあき給湯室に暗躍す

テラスより指鉄砲に狙われし

まぶしきはサイハイストッキング首夏

(7月号ハイクラブより、四句採っていただいた)

『再読波多野爽波』という本に、「自分で手応えのあった句が良い句であったかどうかというのが結果というものである」という波多野爽波の言葉が書いてある。そういう意味で、今回、落ちた句は出したすぐあとに「あ、あれはもう少し考えるべきだった」と思い当たるところがあった。それが結果と一致したというのは多少なりとも僕も上達しているのだろうか・・・。などと思ったりしてまだまだ夏。

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かなぶんが維新の会に激突す

水曜日, 7月 10th, 2013

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(photo by mojolovich)

 

妻に手をあげて鰻の高騰す

片陰を追はれし者の歩みかな

トラックを運ぶトラック蛍の夜

ひまはりの中が省略されてをり

アジシオの瓶で螢を飼つてゐる

十代の脚はすとんと涼しかり

カニカマを食はぬ男でありにけり

 

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風鈴と天使のブラがぶらさがる 斉田仁

月曜日, 5月 13th, 2013

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(photo by mojolovich)

「風鈴と天使のブラがぶらさがる 斉田仁(異熟)」

という句がとても好きで、折りに触れて口にしている。

そこで、自分なりにどうして好きなのかを考察してみた。

ひとつには僕が乳房や、それに繋がるブラジャーが比較的好きであるということがあろう。

しかしそれだけでないと思うのは、風鈴がぞんざいに吊られていて、その隣にはブラジャーが干されている。

マンションのベランダだろうか。ということはパンツもあるだろう。虫コナーズもあるだろう。

夏の昼下がりの既視感。それが俳句にしているところがかっこいい。

あと、「天使のブラ」という言葉の、聖と俗とが含まれているが圧倒的に俗の勝ち、みたいなところも好きだ。

 

下に書いてある「たまに揉む乳房も混じり花の宴」という句もそうなんだけれども、人妻感不倫感。
人妻というだけでなんだかエッチな気がして想像が刺激されるわけである。

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ハイクラブで採っていただいた5句です。とても勉強になっております。

油菜を抱いて逐電しておりぬ

たまに揉む乳房も混じり花の宴

ノートに書いて全部忘れる春の山

すみれ野にモヒカンひとり転がりぬ

鷹鳩と化してかすかべ防衛隊

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