Posts Tagged ‘俳句’

満月 魂の一行詩

土曜日, 10月 20th, 2012

high rise

(photo by mojolovich)

切れ字というものを意識する。しかしながら、これは俳句をしない人達にも伝わるのだろうかとも思ったりする。

とは言え、俳句を全くしらない日本人などいるのだろうかとも思う。まぁ、別にいいんだけどね。

#####

鵙(もず)鳴くやビニール傘の骨曲がる

三日月を覗く大きな目がひとつ

芋虫のなみうつごとく出勤す

いがぐりや血はゆつくりと盛り上がる

行く秋やきゃりーぱみゅぱみゅほど乾き

細胞のぞぞりと動く秋の闇

音楽や電気くらげの裏側へ

気がつけば踊るしかなく踊りをり

貝独楽やアグレッシブにあらんとす

狐目の行き交ふばかり秋の暮

紅葉且つ散るや動きだすミシン

うろこ雲禊(みそぎ)の夜は明けにけり

うろこ雲働く友の遠くあり

秋雨や無人のゲートボール場

秋祭り軒に干したる傘ふたつ

秋晴るる背負うものなどなかりけり

満月や魚類図鑑に遊びをり
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冷ゆる洗濯機 魂の一行詩

土曜日, 9月 1st, 2012

cat

(photo by mojolovich)

人は一人で生きているというのはみんな知ってると思うのだけれども、

それは、孤独で複雑で繊細でどうしようもない一個の生命は尊い。

という意味も含めたことで、本当に孤独な人は優しい。

何もかも両手の指をすり抜けて落ちていくのだから、いちいち愛したり憎んだりは疲れる。

せめてその美しさに見惚れてるくらいしか出来ない的な優しさ。

でも、深く覗き込んでみれば、

自分の手の平の下には無限に重なる孤独な手の平のイメージが・・・。

なんか、結構一人じゃないかも的な微笑みをポコン。

#####以下報告

爽やかな女子高生の額(ぬか)に釘

天体に冷ゆるひとつの洗濯機

月や物語に飢えた奴ばかり

気がつけば父に貌(かお)なし地蔵盆

コンバース処暑に破れて風通す

窓に月破瓜の少女は無感覚

長き夜や鉄骨だけの家に坐す

空つぽの虫籠(むしかご)闇の中心点

冷ややかに妻の乳房は眠りけり

野良犬のあくび色なき風の中

携帯の裏蓋なくし夏終る

冗談じゃない犬が見てゐる月がない

チンポコにかまきりをとまらせてゐる

半熟のオムレツ啜る敗戦日

腹が減る蟷螂(かまきり)の眼が黒いから

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テレキャスの開放D 魂の一行詩

火曜日, 8月 14th, 2012

HelterSkelter

(photo by mojolovich)

こんなものは俳句じゃないという人も沢山いるだろうけれど、

それは、新しいガンダムはガンダムじゃないっていうのと同じようなものだ。

僕はただ、次の一歩に忙しいんだ。

#####以下報告

テレキャスの開放Dや風涼し

金属の煙突冴えて八月来

玉繭や君の暗闇エルサレム

白き糸蝉のもぬけに影を継ぐ

警告やびりびりしたる蛾を握る

黒揚羽砕ける雨の時速100

炎天に削がれしもののありにけり

晩夏光外骨格の街の果て

喘息の呼吸の苦さ原爆忌

葬列や少女の手には唖の蝉

友等寝てテントは蟲の影絵劇

無為の日も姫睡蓮は裏庭に

置き去りのあまたの骸(むくろ)夏の果て

月光の波打ち際を知らせけり

バファリンを半分飲んで今朝の秋

生爪を上手く剥がせず秋に入る

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恋はロケット成層圏 魂の一行詩

日曜日, 8月 5th, 2012

night drive
(photo by mojolovich)

夏休み恋はロケット成層圏

蝶番ずれたるままに冷蔵庫

老婆打つ蝿より出し腑真白(わたましろ)

落蝉の痙攣だれか通るたび

巻き爪の膿むままにして夕端居

行き止まりダリアに会釈して帰る

夏夜道ファミマはアクアリウムめく

舞い落ちる訃報月へと昇る蝿

空蝉を手に葬列の少女過ぐ

EXIT光る蜘蛛の巣びつしりと

公共の福祉に反すまで花火

抱き合へば転がる玉の汗ひとつ

八月や悪魔は駅の裏にゐる

錠剤やプラスチックな夏の夜

ゆふやけのテレビのやうな嘘くささ

蝿の死が乾いておりぬリノリウム

蠅叩く霊長類の王として

蟹怒る暴力だけが支配する

夕立ちて路面にフリージャズ起こる

大西日レンジの前に卒倒す

 

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爆発するトマト 魂の一行詩活動報告

土曜日, 6月 9th, 2012

tomato
(photo by mojolovich)

魂の一行詩の雑誌『河』に投句をしている。
毎月5句送ることが出来るのだけれど、
最初それとは知らずに、投句用紙をコピーして大量に送付して、
編集の方から電話で叱られた。
そんなこんなで毎月やっているのだけれど、
6月号に自分の句が小さく載っていてとても嬉しかった。
以下の2句である。

春の闇我がシナプスが開花せり
啓蟄(けいちつ)や地虫喰らうは原発の豚

#####以下近況
空に汗 少女はからずも武器となる

夕立は他人の傘を盗ればいい

雲の峰 ジャンヌダルクが駆け登る

遠き日の甘きまじない 天花粉(てんかふん)

初夏の朝 車窓に感光した記憶

草いきれ 大地と靴がずれてゆく

残像が本体喰らう夏の窓

サングラス 揺れる犯人像割れる

夜明け前 脳下垂体 闘魚(ベタ)が舞う

行き交うは残像ばかり 夏の夕

夏服の熟女怒りて腹揺さぶる

冷蔵庫開けたり閉めたりしてピアノ

リスカちゃん 裸足で命確かめる

流れ着く無意識の浜辺 夜光虫

短夜(みじかよ)の約束苦し少し吐く

真夜中は独り爆発するトマト

風に揺れ 女 月々薔薇となる

蝕(しょく)の日を登る五月のプロトコル

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ユリイカ 現代俳句の新しい波 魂の一行詩報告

土曜日, 5月 19th, 2012

nirvana
(photo by mojolovich)

ユリイカ―現代俳句の新しい波―を買う。
内容的には易しかったり難しかったり。
それでも勉強になった。
ギターを始めた頃、楽器の雑誌を見てもチンプンカンプンだったけれど、
続けているうちに知識と知識が繋がって、膨らんでいくことっていうのはあるものだ。
学校を卒業してからの方が、現代国語面白い。

俳句―魂の一行詩―を始めてから、
・歳時記から美しい言葉を知ることが出来た。
・空白の時間がなくなった(想像力の旅はいつでもどこでも可能である)。
・自分がどのような指向を持つか、後から客観的に見ることができるようになった。
・実体験の強さを信じるようになった。
ついこの間から始めたものだけれど、少しずつ変化する。深く深く。

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#####以下報告
雷も幽霊も夜も猫のもの

雷(らい)の音呼吸を忘れた犬は死ぬ

みんな寝たんで蝸牛(かたつむり)の顔真似

どのような拘束具であれ揚羽(あげは)舞う

明易(あけやす)し寝床で青の歌を聞く

寝冷子(ねびえご)の嘔吐この手にぬくくあり

まだ青き尻にはびこる汗疹(あせも)憎し

くだるとかくだらないとか水中り(みずあたり)

蛇が押す陰陽(いんやん)くるくる回りけり

夏雲を吸い込みて夜子ら膨らむ

五月闇人である必要はなし

悪霊はにらめっこ弱し俺の勝ち

逃避行あのコは夏の秘密基地

三十年いまだ天道虫(てんとうむし)空へ

真夜中を横切る蝿が黒く燃ゆ

西日射す鴨居(かもい)に吊されたる夫人

出目金を入れた次の日赤が死ぬ

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少女の鎖骨 魂の一行詩活動報告

月曜日, 5月 7th, 2012

roadside
(photo by mojolovich)

相変わらず俳句はやっている。
西東三鬼さんの句集を読んでみた。
句もさることながら、文章も素晴らしく面白い。

#####以下報告

夏の月赤き少年投石す

真っ暗なリビングに夏が立ってゐた

愚図る子を打ち据え見やる吹流し

ブルドック春闇に牙深々と

この春はあまり生きてはいなかった

曲芸の影揺らめいて春暮れる

芽の出ない俺を耕す人もあり

春の汗すぐ死にたいと言う僕ら

見張り塔負け犬どもに夏来たる

内側が外側にあり春の闇

蓬髪の老女クローバーの野で笑う

野に遊ぶ少年ずっと犬のまま

夏近し少女の鎖骨透き通る

夏近しまたサーカスがやって来る

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ごっそりもっていかれた俺 一行詩の報告

土曜日, 3月 31st, 2012

a crow and a plane
(photo by mojolovich)

誰も楽しみにしていない一行詩を並べ立てる。
日中の句が少ないのはお仕事をしているから、
どうしても朝と夕と夜の詩ばっかりになる。
5-7-5の短い文字数では気取りようもふざけようもなく、
それをするのであれば、真剣に気取ったりふざけたりせねばならない。
しっくりときたものができると心がスーーっとする。

ところで、4月8日(日)はライブ。
いい歳をしてロックンロール。心斎橋ソシオまでみなさんいらしてください。

#####ここから
春夕焼おれをごっそりもってゐった

春服のふくらみで知るやわらかさ

春の宵主観の宇宙が咲きにけり

蠅の子や日差しにヂヂッと消えにけり

春の蚊や仲間少なし欲はなし

春の朝セーフモードで起動する

春日差し狂人を一人笑わせた

白魚や一匹ずつに目玉あり

春日差しあらゆる穴ぐら満たしをり

木の芽時ハゲタカが嫌な声で鳴く

やどかりが夢の尻尾を切り刻む

台所海苔で冷たい飯を喰う

晴れの日は干からびた陽炎を抱く

山笑ふ俺は少しだけ泣く

春の星皿から一つこぼれ落ち

午後6時田螺(たにし)がネオンに身悶える

午後6時捨蚕(すてご)が螺旋を降りてくる

蠅の子を潰して笑う蠅の王

引き抜いてやどかりの腸(わた)の色を見る

生煮えの絵の具に落とす桜貝

春の朝記憶溶かしたミルクティー

孕み猫膿んだピアスを引きちぎる

星朧誰もが時代のミストーン

春風や揺れる光のディストーション

桜貝夜に踏まれて割れにけり

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深海の街 一行詩の報告

土曜日, 3月 24th, 2012

night drive
(photo by mojolovich)

一枚の画像が携帯電話に送られてきて、
本文は何も書かれておらなかった。
それでその画像はとても美しかった。

4月8日(日)に心斎橋ソシオでライブをします。
暇で死にそうな方は是非。バンド名:wooormz。

それでは以下、最近詠んだ句です。

#####
深海の街にも春の灯がふわり

禅僧のまぶたの裏に紅椿

写真機が三月を明らかにする

春分に閉じこめられた黙示録

窓越しにガムラン鳴らす春の粒

汚れゆく君のスケッチ春の泥

春空に甘えるように鳥乱舞

春なかばチューニングはまたズレたまま

春風邪に裂ける勾玉鉄の味

立ち小便花菜にいちもつ見せつけて

春疾風記憶と思考を撹拌す

陽炎を刺し貫いてホーシャセン

コデインの膜を纏いつ春の風邪

紅梅に雨のレンズがちょーヤバい

ゆるゆると物の怪愛撫す春の雨

そのシミが僕には蝶に見えまして

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20123017 一行詩の報告

土曜日, 3月 17th, 2012

rape blossoms
(photo by mojolovich)

春昼の街の裂け目に影法師

月朧お前思ひて垂らす蜜

ベタベタと春の服着て顔がなし

春闇の底に張られたEの弦

その男泥にまみれて花となり

春の闇我がシナプスが開花せり

春光や視界が命孕みけり

吹き飛ばす夢の残滓に風光る

クランケが目玉動かす春の闇

カナリヤを呑んでやろうと蛇穴を出づ

春寒し赤い鱗と濁り水

音立てて梅がお空に散らばれり

脈動が停止するまでピクニック

春空を望み柵越えグッドバイ

カラス舞う空に胸張る梅真白

山繭の中にしばしの雨が降る

さより釣り父が教えた異形のさかな

寝坊助の頬ひっぱたいては冴返る

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これが僕の地図。