ポストオフィス チャールズブコウスキー
僕たちは知っている。この世の中、勝ち組にはなれない。
だって、一生懸命働いて上司に認められても、トップにはなれないのだ。がっちり仕組まれてる。
だから、僕たちはもうそんなことは考えない。それが大前提。
この小説もそんな大前提の上に乗っかっている。
主人公のヘンリーチナスキーは知っているから酒を飲めるときに飲めるだけ飲み、女とヤレル時にヤレルだけやり、賭けるだけ賭ける。
「仕組み」からの白い目には、時には大声で、時には寡黙に徹底的に闘う。
敗北は人生を投げ出した時にのみ作用する。
一見、投げ出したかのように見えて、その実、ヘンリーは人生を謳歌しているのだ。
このブコウスキーの処女小説は実に感動的で、かっこよく、勤労意欲とは別の意欲をくれる。